当社は江戸時代の嘉永年間に、熱田村新尾頭で儀助が畳店を開き、以後儀兵衛、幸太郎、周平、小生雅章と五代(約150年余)続いており、一時、港区当知にに店舗、工場を移転。その後平成14年6月に店舗、工場とも元の場所に戻りました。おかげさまをもちまして、沢山のお客様にご贔屓にしていただき、今日まで仕事をさせてもらってます。
我々の業界は、各家庭の中まで、また座敷まで上がり込む商売です。先祖代々の仕事の方法も、経営の方法も時代とともに変遷し、便利に複雑になってきておりますが、ただ一つだけ違わないものがあるように思えます。
それは「お客様に喜ばれる仕事、商品、サービスを提供する事」と信じます。お客様あっての商売でございます。お客様に喜んでいただくにはどうしたらよいのか、日夜考え実行していく事こそ、本当に生き残れる。時間はかかるが、確実に顧客を増やしていける道だと信じます。
老舗の看板は大事です。自分一代で作れるものではありません。しかも看板だけでな生きてゆけません。そこには、店主の創意工夫があり、それぞれの特色をだして、お客様に報いるように努力してきた結果が、今日まで五代も続けさせて戴ける要素の一つと信じます。長く続ける事だけが商売ではないのですが、結果として永続できるという事は、その方法、努力が間違っていなかったという証拠だと思います。長年培ってきた風習というものは一朝一夕に変えることは不可能で、又危険も大きく、お客様に迷惑をかける事になるかも知れません。ゆっくりだけど確実に切り替えるという方法を取らねばならない。
その努力を続ける限り、お客様は逃げていきません。「一生懸命に努力する」姿は、誰も笑いはしませんし、結果が良いに越したことはないのですが、その過程という物を私は大事にしたいと、毎日努力しております。
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