3)RMTと不正行為

破壊の大帝:
さーて、やっとRMTの手前までやってきたわけですが。
ここではRMTだけでなくて、それに類する不正行為も見ていくのだぜ。

LM仮面:
と、言いますと?

破壊の大帝:
RMTと不正行為って、表裏一体なのよね。
不正だけしたい人、ってたしかに居ないわけではないけど、
RMTで「リアルマネーを儲けたい」って輩が出てくる。
で、そういうそもそも規約を守ろうとしない奴がチマチマ金策するかというと?

LM仮面:
しませんね。そういう意味ではセットになりがちになりますね。

破壊の大帝:
まず、確認でファイナルファンタジーXIV禁止事項をみてみようか。
    「ゲームバランスを崩壊させる行為」として
  • ゲームデータの改変、結合、リバースエンジニアリング、解析等の行為
  • ユーティリティの作成、頒布等の行為
  • 当社が設計したとおりに動かないプログラムを故意に利用し、自己の利益を得る行為または他者に不利益を与える行為
    「実世界の金品によるゲームデータの売買」として
  • アカウント
  • キャラクター
  • ゲーム内通貨(ギル)
  • ゲーム内のサービス
  • ゲーム内のアイテム
が、それぞれ挙がってる。

LM仮面:
規約の方には、「ゲームバランスを崩壊させる行為」として「不在プレイ」が挙げられていますね。
要するに、自動……って、できるんでしたっけ?

破壊の大帝:
そもそもの話をしようか? プレーヤーはパソコンやPS4のソフトを立ち上げて、エオルゼアにINするわけです。
で、キーボード&マウス、もしくはコントローラーで操作をします。
ここまではいいかな?

LM仮面:
まぁ、それはそうですね?

破壊の大帝:
キーボード&マウス、コントローラーと同じ信号送ってやれば、動くんじゃね?

LM仮面:
うっ……それは……

破壊の大帝:
で、ソフトを解析する、ってだけでなくて、サーバとのやり取りを解析すれば、
その、なんだ、アレしてしまうわけですよ。古のブラウザゲームだと、javaScript程度でもね(遠い目

LM仮面:
そうすると黙々と敵倒したりギャザったり……
……って、あれ? 敵を倒してもギルは貰えないからギャザだけでしょうか?

破壊の大帝:
誰が自動は1キャラだけだと言った?

LM仮面:
……ッ。PT組んでID行ったりとかですか。自動キャラだけで。

破壊の大帝:
まぁ、これ以上突っ込むと犯罪教唆の嫌疑をたてられそうなので黙るけど(笑
でもま、通常のクライアント(FF14のソフト)を回避したプログラムを組んでしまえば、
なんとでも成ってしまう……わけですよ。普通にやるとバレるけど。
実際、規約的にはこの時点でアウトだね。

LM仮面:
更に普通にやらずにバレないように……してるわけですね。やってる人は。

破壊の大帝:
「通常よりも高速に巡回(行動する)」をやられちゃうと、通常のプレイよりも「多く遊んでいる」状態なのでギルの増加量が多くなる。
つまり、大きく見ればサーバー全体のギル量が運営の想定より殖えちゃうのよね。まぁ、その分サーバー負荷もかかるわけだけど。
本来抑えておくべきギルの量が増える。だんだん世界が軋んでしまう元凶なのです。サツバツ!

LM仮面:
その辺、ログなどで監視してそうですが……

破壊の大帝:
言うても、限度もあるし、抜け穴とはあるかもだし
さてさて、この辺から、私の憶測が入りますのでごめんなさいね。

LM仮面:
いつもの妄想ですか?

破壊の大帝:
さすがに今あるブラックマーケットに首突っ込みたくないから(苦笑
さて、こうして「自動プログラム」が出来てしまいました……っと、なると、次どうする?

LM仮面:
……んー、使う?

破壊の大帝:
売る。

LM仮面:
へ?

破壊の大帝:
売る。そうすると、自分の手から離れるから、直接関与してないって言い訳が出来る。
ってか、最近の「標的型攻撃」ウィルス、なんかもそうよ。

LM仮面:
……世知辛い世の中ですね……

破壊の大帝:
ま、こういう回りくどいやり方ではなくて、金持ってそうなキャラのID/パスワードをアレして、
身ぐるみ剥いでしまうとか。FCで貯めてそうな金盗んだりとか、ね。

LM仮面:
えーっと。お金持ってそうとかわかりますか?

破壊の大帝:
残念ながら、ロドストってキャラ検索かけられるし……
日記に「FC立ち上げました! いま金策してます!」とかあると、うん。

LM仮面:
……SNSって難しいですね……

破壊の大帝:
なので、ワンタイムパスワードは入れておきなさい、と。
あと、間違ってもソフトウェアトークンをインストールした端末だけに同居させてると端末が死んだらマジで死ぬからね。
ソフトウェアトークンのアプリ削除や機種変更を行う際のご注意も よく読んで下さいな。

LM仮面:
自分の身は、自分で守るしか無いのですね。

破壊の大帝:
自分だけじゃないからねぇ…… 仲間や、見知らぬ誰か。自分のいるサーバーを守ることにつながるからね。
で、邪悪な話に戻るけど、よく考えてね? ここまでしてギル、欲しい? リアルマネーと交換してでも。

LM仮面:
うっう…… 良心の呵責が……

破壊の大帝:
ぶっちゃけ、バレたらアカウント停止のキャラ削除で、多分関係者もモルディオン監獄(FF14の説教部屋)行きなので、
結局、ハイリスクなのよね。

LM仮面:
しかし、そんなあぶない世界。そうそうたどり着けないのでは?

破壊の大帝:
いや「FF14 ギル」でググると、とりあえずRMTのサイトが出てくるという、なんて時代だ。

LM仮面:
えっっ!? ブラックマーケットじゃないのですか?

破壊の大帝:
重ね重ね憶測ですが、所謂「フロント」ね。お察しください。
ってか、ゲーム内(サーバー領域)であればスクエニが何とでもできるのだけど……
外になると、転売されているのと一緒で、取り締まるべき法律が難しい。

LM仮面:
「転売禁止」と言っても、抑制力が無いってことでしょうか?

破壊の大帝:
例えば不正アクセスだったら「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」がある。
ID/パスワード抜いたりしたら、これは刑事罰の対象になるね。
あと、さっきの不正なプログラムで自動かましたら、要は余計(想定外)な負荷をかけることに成るし、
想定しているドロップ率とかもめちゃくちゃになるんで業務妨害に持ってくことも出来る、
ってのは古のブラウザゲームの頃からね(遠い目

LM仮面:
懐かしいですね、あの頃(遠い目

破壊の大帝:
ただ、売り買いは、電子商取引に関する法律内だとねぇ……
チケット類は、ネット上でも迷惑行為防止条例の拡大解釈で取り締まれているのだけど……
まぁ、「転売禁止なものを転売してもいいのか」って議論はされているみたいだけどね。

LM仮面:
まだ少し先のようですね。

破壊の大帝:
で、さっきの質問を繰り越す感じで、リアルマネーの現状にもう一歩踏み込んでみたいのですよ。

LM仮面:
え? まだ有効なのですか?

破壊の大帝:
非常にやっかいな話に、持っていかざる得ないのですよ……

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