雑記:WHO ICD-11に「ゲーム障害」が追加された件についてとか

破壊の大帝:
うわー、これ、調べれば調べるほどドツボにハマるやつだ―っ!
いや、それでもやらなきゃだな。自分の整理のためにも。

LM仮面:
えーと、WHOのICD-11にゲーム障害が追加された……という件で界隈に衝撃が走っていますが……
どういうことでしょうか?

破壊の大帝:
まーずー、LM仮面さんよ、自分でそれ言ってわかる?

LM仮面:
……久々に名前で呼びましたね(笑
実はわかりません。

破壊の大帝:
国際連合(国連)の組織の特に大きな一つに世界保健機関(World Health Organization: WHO)ってのがあるの。
これは世界の人達の健康についての組織で、まぁ、一番目に付きやすいのは伝染病がパンデミックしそうなときに報じられるよね。声明出しとかそんなんで。

LM仮面:
新型インフルエンザとかですね。

破壊の大帝:
そうそう。それで、そんなお仕事の一つに、疾病及び関連保健問題の国際統計分類(略称:国際疾病分類 英語:International Classification of Diseases、ICD)の制定があるのよ。
要は、国ごとに病気のカテゴライズが違ってると統計出そうとしてもオカシクなっちゃうから、そこ統一しとこうぜってこと。

LM仮面:
あー……でも、そもそも誤診とかもあるんじゃないでしょうか? 医療レベルによっても違ってくるような気がします。

破壊の大帝:
そこも、世界レベルで底上げしようって意味もあるのよ。診断できないとそもそも話にならないわけで。

LM仮面:
ああ……なるほど。

破壊の大帝:
で、今はバージョン10(ICD-10)だったのが、約30年ぶりで改定されてICD-11になる事になって、そのリリースバージョンができました、と。

LM仮面:
そこに、「ゲーム障害」が入ってたというわけですね。

破壊の大帝:
蓋を開けてみたら……ではなくて、こういうのって以前から議論されてからの、「あ、入れられちゃってたか―」って感じなのよね。
4Gamer.netさんなんか、1月時点で記事書いてる。

LM仮面:
やはり、業界のイメージ低下なんか、恐れられているわけですね。

破壊の大帝:
んーまー、ゲームやってる層には「シェー! やっぱりゲームは病気ザマス! 人類悪ザマス! 排除すべきザマス!」なんて世論になるのが一番怖いやね。

LM仮面:
イヤミとスネ夫のママが混ざってますよ。

破壊の大帝:
知ってる(笑
っても、これは短絡以外にないし、実際ゲームと同じカテゴリにギャンブル障害が設置されてるからね。中毒性行動による障害にあたる。
これはICD-10には見当たらなかったからギャンブル障害も今後は病気として扱われるはずなんだけどね…… その議論は見当たらんなぁ……

LM仮面:
リンク先、英語ですね。

破壊の大帝:
国連だからな。
で、まず、そもそも、そもそもだけど、リアルが破滅する状態の廃ゲーマーって、自分じゃ治せないわけですよ。

LM仮面:
まぁ、そうでしょうね。

破壊の大帝:
そういう人に対しては「貴方は病気です」と明確にしないと、ほら、保険とか効かんわけよ。

LM仮面:
制度上の問題もあるのですね。

破壊の大帝:
ま、今のICD-10のカテゴライズでもどっか無理やり突っ込むことになるのだろうけど、うん、残念だけど私的には「あったほうがいい」なんだよな。
色々見てきたし、私もそのケがないわけじゃないし。

LM仮面:
知ってます(笑

破壊の大帝:
ただ、非常に大きく見落とされているのは「診断は誰がするの?」ってとこなのよね。
誰だと思う?

LM仮面:
それは……医者でしょうね。精神科の。

破壊の大帝:
そう。実際ICD-11は今後正式に認可され、各国の言葉に訳されて、診断が正確にできるよう準備期間を持って、正式に動き出すのは2022年からなのよ。
しかも、一度決まってからも年一ぐらいでマイナーアップデートはかかるのよね。それについて行けるよう日々勉強を、世のお医者さんたちは行ってるわけです。

LM仮面:
はぁ。

破壊の大帝:
だから、そういうことを知らないズブの素人が「WHOがゲームは病気と認めたザンス!」っても、お門違いなのよね。それは単なるレッテル張りですよ、と。

LM仮面:
しかし、錦の御旗にしかねませんよ。

破壊の大帝:
そこを見極めなきゃいかんのよね。「ゲームは危険ザンス!」と声を張り上げている層がいかなる人なのか。
少なくとも、そこには偏見がある。そしてなぜその偏見が広まっているのか、明らかにする必要があると思うんだわ。そろそろね。

LM仮面:
「テレビゲーム」も誕生からかなり経っているわりには、偏見強いですよね。オンラインゲームは殊更。

破壊の大帝:
こーれーさ、多分、日本だけの問題じゃないはずなんだわ。というか、反対の声明出してるの海外のゲームメーカーだし。
つまり、向こうでもゲームに対する偏見は根強いと思うんだわ。

LM仮面:
なにか、海外はオープンなイメージありますけど。

破壊の大帝:
そりゃ、オープンなものしか報道されないもん(´・ω・`)。
たださ、やっぱりネガティブイメージがあるからってソレを否定するのもやっぱりフェアじゃない。
ならどうするか、となるとやっぱり業界で連携して「そうならないようにする」キャンペーン張るべきだと思うのよね。

LM仮面:
「ゲームは一日一時間」みたいなやつですか?

破壊の大帝:
いや、もっと具体的なやつ。ゲーム障害のための診療所なりリハビリ施設ぐらい作るぐらいじゃないと。
むしろ、社会に壁を作ってしまった人を救える環境を作るぐらいの勢いで。
ってか今のままだと「中毒者を出してそれで儲けてやがる」ぐらい思われる可能性あるし。私の闇の部分がそう囁いてる。

LM仮面:
大帝さん、たまに出ますよね。そういうところ。

破壊の大帝:
ほんと、これはいい機会だと思うのです。業界の周辺を見渡すための。
ただ、ユーザーサイドでなんか出来るかってっと限られてくるから、なるべくなら旗は振ってほしいわけですよ。業界の方で。
そうすれば、ユーザー側としてもゲームを守るための何かしらに協力できると思うのです。

LM仮面:
……今、かっこいいこと言ったつもりになっていると思いますが、それ、思いつかなかいからって投げてますからね。

破壊の大帝:
うん、流石にポンとは出んよ(苦笑
でも、真面目に署名集めるぜーってなるとかなり結構な数出せると思うんですわ。FF14だけでも。

LM仮面:
そこは慎重になる必要がありますよね。下手をすると威力的に見られます。

破壊の大帝:
だから、業界で連携する必要があるわけです。一タイトルだけだとそういう目で見られるから。
ダーティーなこと言えば、お偉いさんを札束で殴ってもそろそろ良いと思うんだ。

LM仮面:
今の時代的にはアウトですよ(汗

破壊の大帝:
ねー、難しいよねー(苦笑
ただ、やっぱり「はんたいだー」よりもこれを契機にゲーム業界自体をアピールしたほうがよっぽど健全だし、
今後のユーザー獲得にもつながるよね。

LM仮面:
ソレにはやはり、偏見の根を断ち切らないと。

破壊の大帝:
ほんと、ゲーム文化を次の世代に伝えていくには多分大事な所だと思うのです……
でも、ほんとこれ、掴みどころがないんだよな……


破壊の大帝ぐれねーどへ