前に振ったネタ
2010年12月25日
『Panty&Stocking with Garterbelt』十二話目配信
24話はガイナックス伝統と実績の総集編。というか、楽しみにしてるだろ(作るほうが)総集編。
25話はラストスパートかましてきました。まさかのブリーフのイケメン化です。
パンティは「ブリーフ」という名前で彼を今まで本気で認識していないことがわかりました(笑
最終回はアニメ史に残るカオス(視聴者置いてけぼり)らしいので、期待して待ってます。
2010年12月25日
コレまた久々ですがWEB 幽の投稿怪談に掲載していただきました。
乾いた夏
三年前の伸縮怪談のネタなんだよなァ……使い回しが激しすぎます(汗
2010年12月20日
『へんぐえ〜せるりあん〜』の時は更新しなかったくせに、とか言われそうですが
コミックマーケット79・2日目30日(木)にて頒布される合同誌
『バカルテット合同誌〜ばかじゃないもん!〜』に参加させていただきました。
下記サークルさんにて委託される予定のようです。
東O-60b ばんだいく
東U-52b ナナシノ十字星団
東Z-07a 精神電波SOS
東Z-24a TAMUSIC
東コ-31a 痕桃梦
私は行けないのですが、みなさんよきコミケライフを!。
2010年12月18日
『Panty&Stocking with Garterbelt』十一話目配信
ガーターの秘密に迫る23話と、PSGの日常を視点固定でお届けする24話。
あと2回で風呂敷は畳めるのだろうか?
2010年12月11日
『Panty&Stocking with Garterbelt』十話目配信
やりたい放題回です(笑
先週の、あまりのストッキングの天使っぷりに書き忘れてしまいましたが、
文学フリマにて、妖怪掌編アンソロジー『へんぐえ〜せるりあん〜』が頒布されました。
架空ストアにも若干残っておりますので、
興味のある方は是非。
2010年12月4日
『Panty&Stocking with Garterbelt』九話目配信
16話目は季節感をふっ飛ばした水着回でした。
見所は一瞬のサウスパーク。そして触手(ぇ
17話目はまさかの浄化エンドです。天使過ぎる。
2010年11月27日
『Panty&Stocking with Garterbelt』八話目配信
14話目はマサかの全滅エンド(お約束よねー)。
15話目はまさかの逆転裁判でした。
……いや、普通に濃いのだけれど、これだけ濃くても「あ、普通」と
思わせる毎回の内容ときたら(特に先週の12話はなぁ……)
2010年11月20日
『Panty&Stocking with Garterbelt』七話目配信
12話目がヤバ過ぎる……玄田さんに「私にいい考えがある」を言わせるとか……
13話目はまさかのお色気シーン大量投入です。
デイモン姉妹は完全レギュラー化のようですねぇ……しかし、あと半分か……。
2010年11月13日
『Panty&Stocking with Garterbelt』六話目配信
新キャラ登場、というか漸く黒幕の陰でしょうか?
今回は11話のみ。非常に濃厚です。特にアクション、スゲェ。
ってか、学校に掲揚されている旗が、名状しがたきものだったのであれです。
日本じゃねぇ(笑
あと、本日13日から11月28日までで
「Panty & Stocking with Garterbelt展」
やってるようですよ。
2010年11月6日
『Panty&Stocking with Garterbelt』五話目配信
三大汚物コンプリート(ぜ
9話目は……って、あれ? 月もゴースト(というかゴースト寄りの存在)?
10話目は……って、何がしたかったんだ……?
ダテンシティの国籍が色々問われてますけど……わざわざ「リトル東京」がある、
ってことは日本じゃない気がするのですが、学校に日の丸掲揚していたり、
「表参道」なんて地名が出て来るので、油断ができません。
2010年10月30日
『Panty&Stocking with Garterbelt』四話目配信
毎回、「前回よりひどい」が更新されるP&SwGです。素晴らしい。
7話目はストッキング回。安心の酷さです。
8話目は……隠し方が段々大胆に成って来てます。
天使じゃなくても天界兵器の生成出来るんだ……今後の伏線になるのかな。
2010年10月23日
『Panty&Stocking with Garterbelt』三話目配信
ここって、いつからPSGのレビューサイトに成ったの?(ぇ
5話目はパンティ、ストッキング、後ガーターの性癖が明らかになります(ぇ。
ってか、天使姉妹の仲の良さが素敵です。
6話目は言葉遊びに徹するそのスタンスが素敵です。実験度が高すぎる。
しかし、ガーターも天界兵器使えるんだろうか。
ロンギヌスの槍だったりしそうで怖いのです。
2010年10月19日
『Panty&Stocking with Garterbelt』ですが、ニコ動では二話目以降は一週間のみの公開です。
3話目は新キャラ登場。4話目はお姉ちゃんっ子のストッキングと、その想いを踏み躙るパンティのビッチっぷりが光ります。
2010年10月9日
怪談の宴以降、日記書いてなかったよ(汗
や、mixiの方は現状どおりだったのですが(汗
たまたま見た『Panty&Stocking with Garterbelt』が素敵すぎてヤバイ。
特に、パンティ姐さんのエロビッチぶりが素敵です。
ってか、阿素湖素子など、エロビッチなキャラがツボなことに気が付きました。
そうか……東方キャラに何かが足りないと思っていたら、この成分なんだなぁ……
2010年9月18日
みちのく怪談が締め切られました。
御於はなんとか、以下
「浜辺の記憶」「夜、叫ぶ」「オシラサマ」
の3編投稿しました。今回おもいっきりスランプってまして、大変でした。
今日は夜に用事があるので、終わってから夜行バスで金沢へ。
19日夜の怪談ノ宴2010 in金沢に参加します。
20日は休みを取れたので、適当に帰ります。
2010年9月4日
えらく空いてしまいましたがWEB 幽の投稿怪談に掲載していただきました。
生き仏の居た寺
幽イベントで京極御大に朗読されるかもしれない回は気合が入ります。そして空回ります(ダメじゃん
今年の幽イベントは怪談ノ宴2010 in金沢、ということで金沢です。
更に、お寺にお泊りです。4時終了ってそれからどうしろと(汗
とりあえず、チケットはおさえました。予想外のサムシングが発生しない限りは参加の予定です。
2010年8月27日
第八回ビーケーワン怪談大賞選考会議が公開されました。
拙作『苦談義疏』ですが、加門七海ベスト50に選んでいただきました。
ベスト50ですが、我が目を疑いましたよ。東先生じゃなくて、加門先生なんだもん。
今回、入賞はしていませんが、自分的には勝ちです。
★総評〜この賞は『怪談』大賞です! のセンテンスがやはり全てを物語っているように思います。怪談は小説でも書けるけど、小説だけではない。
最近『遠野物語と怪談の時代』を読了したので思ったのですが、柳田國男は「文芸」として読めるけど、「小説」ではない。また、柳田が「怪談の研究」で触れているように、嘘はやっぱり分かるのです。嘘なら嘘で仕方が無いので「迫真」にならなければならないのですが、その辺を「小説」としての行くのか。それとも「怪談」として行くのか。紙一重かもしれませんが、この辺りが肝なんじゃないかなぁ、とか。
福澤先生が口を酸っぱくして「取材しろ」「取材しろ」と仰ってるのは、「他人が「怪異」として感じるのは果たして何か」を身を持って確認する作業をしていけ、と言ってるように思います。「怖い話を集める」も勿論ですが「怖いって何よ」を広く知っていくべきだ、と。頭の中だけだと、「自分の怪談感」になってしまい、他人(広く言えば読者)のソレと剥離してしまうことを指摘しているように思うのです。
これも物書き同士だと、どうしても「物書きとして(強いて言えば小説として)」の観点に偏りがちになるんじゃなかな、とか。そうすると「怪談」という的を外してしまうんじゃないかな、とか。今回の選評で、漸く飲み込めてきた感じですよ(三年もかかってるよ・汗)。
さて、みちのく怪談ももう20日ほどしか残りがありません。頑張りましょう。
2010年8月14日
「虫の知らせ」ってのは、「怖い話」の定番なのですが、じゃぁ、ほんとに怖いか? というと難しいところです。
「怖い話」としてジャンル分けされていても、その実「不思議な話」「奇妙な話」になってないかな、とか。
その上、故人への想いが強いと「ちょっとイイ話」になってしまうわけで。
「虫の知らせ」というネタを「怪談」として出そうと思うと、やはり調理次第、さじ加減次第となります。
単に「実はその時、あの人は死んでいた」みたいにして、怖いか? というとそうでもない。
「虫の知らせ」は定番ネタなので先読みされると面白くありません。「AさんじゃなくてBさんだった」と変化球にしてみたり、「あ、アレがそうだったか」と文章の旨さでカバーする必要があります。
しかし、故人を偲ぶ話を無理やり恐怖に持ち込むのは感心しません。そこは、実話ネタならどれもそうなのですが、相手にとっては大事な思い出だったりします。それを踏みにじるのは、どうか、と。死者の尊厳も同時に汚すことになります。
この辺りが、難しいわけです。だからこそ、ネタはホイホイ出てくるものじゃない。信頼してもらって初めて聞きだすことが出来るのも、この辺のデリカシーは非常に大事だと思うのです。
やはり実話の「本当にあった感」(<リアリティって素直に言おうよ)は偉大です。頭で考えたモノでは遠く及びません。でも、だからこそ、書き手はより良く、より効果的に、そしてより深く読み手に伝える権利と義務があると思うのです。ネタに寄りかかるだけでは、書き手は必要ない。誰でも良い、ってわけにはやっぱり行かないのです。
で、出不精な上に会話も下手くそな私は、「「いかに実物を越えられるか」とか言ってればカッコよくね?」という自己欺瞞を含めながら、創作に勤しむのです。や、嘘、夏休み中何も出来んかった(汗
2010年8月8日
6日に第八回ビーケーワン怪談大賞、選考終了したようですね。
毎年のことながら、「私のベスト5」にも投稿いたしましたので、個人的な所感などを綴ってみたく。
昨年からブツブツ言っていた「書式」の件ですが、どうも、「頭に空行入れない」とか「段落は一行開ける」とかはブログ書式じゃないかなぁ、とか思い始めました。や、よく考えたらこのサイトだってそうだし。ちょいと調べてみると、昔ながらの新聞社のサイトならともかく、新しい情報ページやWikipedia様は、「段落の最初に空行を入れる」を行って無かったりします。
特に今年からは「原稿用紙書式」の前提が廃されましたので、普段の横書き、メールやブログの書き方が増えていったのではないかと考えられるのです(第一、公開されているのはブログだしね)。ある意味、日本語の書式の変遷であり、仕方が無いことなのかも知れません。この辺り、学校でちゃんとやってる「はず」なのですが、習ったのは遠い遠い昔の方もいれば、やったかどうか眉唾なゆとり教育の方だったりとかある訳で…… ちぃとばかり、由々しいなぁ……。
「実話系」が少なく感じました。恐らくは、、『幽』怪談実話コンテストがあるので、そちらに流れたような気がします。
……っと思うのは考え過ぎかなぁ……。
今回、新規参加の方が多いように思うのです。や、さぞや名のあるお方とお見受けしたりとかも有るのですが、小説を初めて書いた、という人の方が圧倒的に多く感じました。ネタはもちろんながら、文章力の大切さをひしひしと感じる次第です。
ネタについてですが「実は私は幽霊だ」「私もお化けになっちゃった!」的なのが多いかなぁ、とか。や、私もネタにしますけど。確かに定石です。しかし760篇の中で抜きん出ようとなると、輝く何かがないと難しいのです。定石だけでは太刀打ち出来ない。
あと、たとえ自分の体験であって自分が死ぬほど恐怖したとしても、相手に伝わらなければ意味が無いのです。文章において、共感は「してもらう」ではなく「させる」ものだと思うのです。これが、「怖い話の集まり」とかなら相手もその気持でくるので「してもらう」でもいいのかも知れませんが、その辺、ビーケーワン怪談大賞はガチです。自分のサイトに載せっぱにする分なら、定石だけでもいいのですけれど。審査員の方々に食いついて貰うためには、読み手を上手く誘導し、恐怖へと誘う手腕が必要になるのです。
みちのく怪談の締切りって、9月18日の午前10時30分。
明けて9月19日は幽のイベント。……しかも深夜……むぅ。
2010年7月27日
ノートパソコンの復旧に時間がかかっております。
再インストールがめんどくさくて死ねます。
2010年7月25日
第八回ビーケーワン怪談大賞お疲れ様でした。
例年ならば「私のベスト5」の選出があるのですが、
まだくさいので『てのひら怪談 庚寅』の一行レビューでも頑張ってみます。
私の個人的所感で、何がうまいか、いいかを観点として書きますよ。
- 飛雄「朝の予兆」
それは記憶違いなのか真実だったのか、曖昧なところがなんとも言えません。余韻の残し方が凄いのです。
- 黒木あるじ「おまもり」
「涙が溢れる」というのが良い。オチが綺麗に収まっているのも悔しい。
- 仲町六絵「水晶橋ビルヂング」
タイトル通り、綺麗でレトロな雰囲気が出てるんですよね。怪異がまた、直球勝負で迷いが無いのが良い。
- 朱雀門出「やまんぶの帯」
リアルな民話的雰囲気を現代に蘇らせたのは見事。家族の絆に収める手腕がまたニクイのです。
- 有井聡「あじさい山」
Kと私のやりとりがしっとりと、正に雨の日のあじさいの如く味わい深いのです。
- 沙木とも子「本家の欄間」
エロティックなのはもとより、時間を感じさせる作品。文章に気品があるんだよな。
- 平金魚「祈り」
グロテスクなのに、淡々とした処がうまい。無関心を装った最後の文章が効いています。
- 小島モハ「柿をとる人」
言葉遣いを古くすることで、年齢を感じさせるところが上手い。説得力が増すのです。
- 松本浄「戦友の光」
祖父の言葉を淡々と文章にした、という形がいい。却って祖父の恐怖が伝わってきます。
- 湯菜岸時也「ママ」
上記「戦友の光」と好対象。香山さんの視点を借りる事で臨場感を感じさせるのです。
- 白縫いさや「傘の墓場」
ディテールと世界観の勝利だよな……。このぐらい世界を作れれば、怪談になるのですよ。
- 影山影司「祟りちゃん」
冗談めかした言い方が、この世とあの世の境界をいい感じにフラつかせてくれます。
- 櫻井文規「山神の嫁」(「ハーメルン」、改題)
中盤の「山神様」の陰惨な描写が、全体をきちっと引き締めています。父親の行動にピタリと合うのです。
- 峯岸可弥「天狗」
人知の及ばぬ外だからこそ、天狗。論理性を廃しながらも整合性を取るのは大変なのです。
- 平金魚「八百年」
前半抑えたエロスが、後半、磯の香りと共に口内に立ち込める良作。読者と共に後味の悪さを感じさせるのも良し。
- 金子みづは「燈火星のごとく」
幻想的な描写が光る一作。極め細やかな筆使いが心地良く感じられます。
- ヒモロギヒロシ「さらばマトリョーシカ」
以前も書きましたが、何気なく詰め込まれた言霊のマシンガンが凄い。お美事です。
- 我妻俊樹「蛾」
茫洋たる一作。頭の中に霧がかかったようなもどかしさが伝わってきます。さすがの一作。
- 貝原「妖精」
「アレは一体なんだったのでしょうか」にしないところが怪談です。「奇妙な話」と紙一重の違いなのですが。
- クジラマク「自然薯」
以前も書きましたが、全く辻褄が合わないのに、話として完結しているのが凄い。お美事です。
- 沢井良太「をとめトランク」
芝居の一幕のような作品。キャラの立ち方が良いので、素直に読める一作です。
- 太田工兵「告訴状」
これは全く予想外でした。怪異が訴えられるとは! 何でも怪談になるもんだと痛感しました。
- 酒月茗「常連」
日常が一転して、命に関わる大事件になる、その迫力がなんとも言えません。抑えた前半が効いてくるのです。
- 宇津呂鹿太郎「遺髪」
私、震災の日が二十歳の誕生日だったのです。他人事とは思えない。この作品も、さもありなん、と感じます。
- 小瀬朧「冥福を祈る」
一瞬を対話の中で引き出した一作。なかなか難しいことをサラリとやってくれます。
- 飛雄「ワゴンの乗客」
「伝染する」という都市伝説のツボをついた怪異。小出しの情報が臨場感を盛り立てるのです。
- 小瀬朧「分岐点」
かなり以前の話なのに、妙に細かく覚えているところが、なんとも言えず不気味です。
- 室津圭「カーブミラー」
「庚寅」最短の一作。800字使い切る必要はないのです。改めて納得。
- 綾倉エリ「パッチン留め」
時間を超えて、再会する不思議。懐かしさを感じさせる文章がなんとも味わい深いのです。
- カー・イーブン「いただきます」
ほぼ、先輩の一人語り。コレもなかなか出来ません。たまに入る先輩の素の言葉が怪異を盛り上げます。
- 添田健一「磯女」
以前も書きましたが、主人公の興味は「ビーチサンダル」。その危うさがなんとも美事です。
- 珠子「かいもの」
こちらも「ビーチサンダル」。母親の視点がしっかり表現されていて良いです。
- 北詰渚「カチンコチン」
旅先での不条理がだんだん膨れ上がるところが良いです。いつしか恐怖がリアルタイムになってるのが良い。
- 勝山海百合「NOU―能生―」
最初の一文が長いのですが、その時点で「北陸の寒村の怖さ」が出ています。さすがの一作。
- 松村佳直「カメラ」
怪異までの経緯が必要十分に網羅されている、丁寧な作品。こういう細かいところが大事です。
- 松音戸子「海外フェスの話」
怪異と現実の対比が光る一作。前半があるからこそ、怪異がそれほど突飛ではないのです。上手い。
- 田辺青蛙「がんばり入道」
怪異から話しかけてくる一作ですが、小粋なやりとりで陳腐に落ちずに居ます。表現の妙です。
- 青井知之「トイレを借りに」(「トイレを借りにくる者」改題)
安アパートの雰囲気が、不可解なTの行動を補完しています。だからこそ「怪談」になってる。
- クジラマク「スクランブル」
よく読むと、この先輩も何かしらワケありのようですが、連鎖的に発生する不条理が、ああ、怖い。
- 斜斤「遊び」
知らない何かに巻き込まれる恐怖。その不安が終わらないところが、なんとも不気味です。
- 内藤了「踏まれる」
こちらは逆に、自分は知っているのに相手は知らないパタン。その不安感が後味の悪さを醸し出しています。
- 亀井はるの「下町怪奇譚」(「下町奇譚」改題)
まさかの大幅加筆。下町の怪異が更に印象深くなってます。ここまで変える勇気がすごい。
- 都田万葉「水無月に嫁す」
たとえ相手が神であろうが、当事者に取っては悲恋なのです。青い恋心が美しくも悲しい。
- 烏本拓「波動」
点滅するような意識は時を刻みつつ、それでも連続する。幻惑的な作品です。なかなか出来ません。
- 松本楽志「明滅する家族」
家族を守る「父」の本能というべきか。中盤での対決まで情報を伏せているところが手に汗握ります。
- 綾倉エリ「故郷の思い出」
郷愁の話と見せかけて、恐怖へと誘うその筆力が良い。それをまた、忘れたとする父がまた良い。
- 田辺青蛙「古い隧道」
凡庸に堕す可能性のある「怪異の語る怪」を、淡々とした語りでカバーした一作。かなり難しいのに。
- 野棲あづこ「夏の記憶」
ぐるりと、自分に帰って来る、怪異。限られた文章の中で予定調和を起こせる力量は凄い。
- 夢乃鳥子「にらめっこ」
怪異は後半から始まりますが、その片鱗は最初から見え隠れしている。この辺を見習わないと。
- 川合ないる「未遂」
中盤の執拗なまでの背景の描写が、怪異の説得力を増すのです。何気ない描写、大事です。
- 圓眞美「たまゆら」
禁忌から畜生道へ堕ちる、物悲しさ、そして美しさ。ビバ、副乳。
- 椎名春介「月間約四〇センチメートル」(「月間約40cm」、改題)
犯人たちが自首して、それで終わりにならないのが「怪談」です。その不条理さが素敵。
- 青木美土里「姉妹」
何より、当事者である自分が蚊帳の外のままなのが居心地が悪いのです。こういう視点、大事です。
- 平金魚「お兄ちゃんの夜」
兄弟の距離感がなんとも絶妙。その危うさが「いい話」だけではなく、「怪談」足りうるのです。
- 崩木十弐「腹話術」
以前も書きましたが、薄幸の少女(湯灌中だから全裸)が壊される感がなんとも大好物です。
- 間倉巳堂「道連れ柳」(「道蓮柳の言い伝え」、改題)
巡り巡って、怪に至る一作。中盤のぞろりとあらわになる語り手の正体がインパクトがあって良いです。
- 沙木とも子「視線」
情感あふれる一作。話の流れがうまいので、思わず、怪異に引きこまれてしまいます。
- 皆川舞子「布団」
アンニュイな休日が一転して、危機に陥る怪。中盤にかけての流れがなんとも言えません。
- 我妻俊樹「百合」
読者の予想の斜め上に放り投げられる、不条理。母は何が「ちがうのよ」だったのか。何気なさが光ります。
- 石川彦士「父に見えるもの」
じっくりとした、恐怖。文間の妙というべきか。凡庸にならない鋭い何かが光ります。
- 空守由希子「遅れた死神」
幻想的な物語とも言うべき作品。母の心が、母への思いが丁寧に書かれているので救われます。
- 松本楽志「ゆびおり」
生理的嫌悪を催す、母親の異常。淡々とした描写の中に混在する、ディティールが恐怖を煽ります。
- 屋敷あずさ「つゆはらい」
じめっとした暑さが、物語のじっとりした内容とシンクロします。こう言うのが大事です。
- 夢乃鳥子「約束」
輪廻の涯を描いた作品ですが、単純に「いい話」にならないところが良い。ちゃんと怪談なのが良い。
- ウェル冥土「蟇」
内容の不気味さは言うまでもありませんが、コレを平山夢明と看破する選者陣がなにより凄いのです。
- 黒史郎「床相撲」
ユーモラスな中に、確かに存在する、恐怖の片鱗。この辺りはさすがです。
- 皿洗一「○×歯科」
歯科の話と見せて、少しずつスライドしていく物語の妙。なかなか、できません。
- 黒史郎「歯科呪医」
「床相撲」と同じく、ユーモラスな雰囲気ですが内容は、怖い。オブラードの包み具合がいいのです。
- 猫吉「古本奇譚」
前半で発生した怪異が、上手く最後でまとまっています。物語の妙とも言えますね。見習いたい。
- 君島慧是「球体関節リナちゃん」
品格のある筆遣いが、作品を奇麗にまとめ上げています。ああ、この人には勝てない。
- 武田若千「市松人形」
細かく、きちんと話が展開してるところが凄いです。文を作るとはこう言うのを言うのです。
- ヒモロギヒロシ「トロイの人形」
すっかりオタ用語であっても、怪談に成りうるのです。この辺りが流石です。真似できません。
- 紺詠志「梨園のマネキン」
丁寧な文章が、怪異と現実を紐付けてくれます。偶然か、暗喩か、その曖昧さが良い。
- 仲町六絵「鳥の家」
そもそも、父が鳥を飼い、名をつけなかった理由。そして「次郎」に名付けた訳。ここが淡く、不気味です。
- 御於紗馬「苦談(「苦断」、改題)」
蛮勇を発して、加筆訂正と改題してみました。読み比べていただければ幸いです。
- 黒木あるじ「ならわし」
淡々と、それでいて選びぬかれた言葉が憎い一作。得も言わせぬ説得力が凄いのです。
- 有井聡「三柱」
日常の事件から、次第に「踏み入れてはいけないところ」に移行してく様が上手い。祖父が良いです。
- 阿丸まり「啼く魚」
来るか来るか、と期待させる一作。引っ張り具合がなんとも言えません。読者を飽きさせない良手です。
- 葉原あきよ「狸の葬式」
朧気な記憶から一転する、妙にリアルな描写が良いです。突き放したようなタイトルもまた、よし。
- 告鳥友紀「うつる」
最初の不穏な雰囲気が、すっと解消されたかと思うと一気に叩きつける、この構成が凄いです。
- 葉越晶「山羊の足」
最初の数行が、後の語りを補完しています。無いと仮定すると素っ気無さにびっくりすると思います。
- 埜木ばにら「鈴」
都市伝説と民話的な雰囲気が重なりあう作品。作りが上手いです。
- 友井燕々「涼み売りと三毛猫」
妖かしの話でありながら、小粋でサッパリしたところが、涼しさを感じさせます。涼めるなら、怪談です。
- サイトウチエコ「この家につく猫」
普通の「良い話」で滑りだしながら、後半でドキリとさせる手腕が素晴らしい。なかなか出来ません。
- 蕗谷塔子「タマコ」
他の描写が丁寧なので、「怪異」が見事に現実味を帯びます。有無を言わせぬ筆力が凄いです。
- 石居椎「でいだら」
ハートウォーミングな一作。改めて、暖かさに感じ入りました。守られている、とホッと出来るのです。
- 高山あつひこ「四月一日霧の日の花のスープ」(「4月1日霧の日の花のスープ」改題)
軽いタッチの、幻想的な作品。この軽さがなんとも心地よい。爽やかなスープの香りが思い浮かびます。
- さとうゆう「さくらの咲くあさ」
異界的な世界が、無理なく表現出来ていて悔しい。上手くタイトルを掛けているところも、良いです。
- 貝原「漬物」
主人公は「漬物」が何か知ってるはずなのに、知らんぷりを決め込んでいる。読者の感情移入を逆手に取った良作。
- 再生モスマン「マーくんのごちそう」
何気ない日常の、不気味な一幕。自分の見たまま、感じたままの描写がまたいい味を出しています。
- 勝山海百合「うざね」
この情感はどこから出てくるのか不思議でなりません。文章の妙が素敵です。真似したい。
- 由田匣「人魂」
見えない側からの視線、というのは新鮮です。Hの語りの中の切なさがまた、いい味を出しています。
- 五十嵐彪太「ランデヴー」
満月の夜の「何か起きそう」な雰囲気が良いです。だからこそ、こういう事もある、説得力につながるのです。
- 立花腑楽「肉色の森」
滲み出る、エロスがなんともいえない一作。ソレを上手く、押さえ込んでいる力量が素晴らしいのです。
- 君島慧是「樹械」
衒学的とも言える世界の中で青春のほろ苦さを加えた一作。それで「怪異」」だからもう、凄い。
- 国木映雪「ぼくと新しい神さま」
「ぼく」の言葉で綴られる、「子どもだけの」話。「7つのうちは神のうち」とも言うべき世界が不気味です。
- 猫亞阿月「縁起もん」
方言の、海の男達の雰囲気がよく出ています。これが普通の言葉だと、ここまでの効果は出ないでしょう。
- 青井知之「田舎の風景」
報告のような、ブツ切れの文章がいい味を出しています。感情を込めないことでも効果があるのです。
- 小瀬朧「九十八円」
何かしらが化けてきたのは腑に落ちるのですが、トイレットペーパーどうするよって処が不気味なのです。
- 朱雀門出「線香花火」
じわっ、じわっと近づいてくるような、雰囲気が良いです。現代から民話の世界に飛び込んだような味わい。
- 明神ちさと「炎天」
さわやか出いて、それでいて悲しい、懐かしい雰囲気がなんとも言えません。情感の込め方が、いいです。
- 堀井紗由美「坂をのぼって」
子どもから脱する頃の言葉遣いが、リアリティを上げています。文体の勝利です。
- 葦原崇貴「楽光師匠最期の高座『死神』の録音テープ」
以前も書きましたが、鬼気迫る迫力がいい。「録音テープ」というのがまた時代を感じさせるのです。
- 不狼児「夏の最後の晩餐」
なんとも壮大な作品。規格外の「てのひら」の広さで魅せてくれます。思い切りが凄いです。
- 江崎来人「百人腐女」
擬古文体が故に、妙な皮肉とユーモアを感じさせる一作。文体大事です。
- 吉野あや「丑三つ時に」
夜中のふとした怪異に、意外な形で取り込まれる流れが凄くいいです。間髪置かないのが良い。
- 白縫いさや「東の眠らない国」
懐かしさを感じさせる、人妖の宴。ゆったりとした筆遣いは何かこう、落ち着かせるものがあります。
- 岩里藁人「美醜記」
以前も書きましたが、独特の色彩感覚が凄いのです。正に、お美事。
改名は特に記しておりません。あと、平山夢明氏のアレは隠し球のため、省略。
実はデータ、というか作業していたノートPCが吹っ飛んだので作り直しました。
怪談? コレって怪談??(日頃の行いです)。
これだけハイレベルな作品群の中、小瀬朧さんと平金魚さんが三作入ってます。
地味にバランスが良いのですよね。羨ましいです。
こうして並べて見ると、眼につくのは編集の妙。
連想ゲームのように、上手く関連しあい、一冊として一貫性を保っています。さすがです。
とにかく、「庚寅」は隙のない、最強の布陣かと思われます。
別に私の作品が載ってるからと
持ち上げているわけではないのです。うん。
2010年7月21日
第八回ビーケーワン怪談大賞、苦談義疏
趣味に走りました。やりきりました。
結果はどうであれ、私の怪談はこうだ、が出せました。
あとは野となれ山となれー(ぇ
そして始まりましたよ。みちのく怪談。
みちのく怪談コンテスト募集要項
9月18日(土)午前10時30分まで、3作。
二ヶ月弱かぁ……時間はあるなぁ……。
ゆっくり考えましょうか。
2010年6月30日
第八回ビーケーワン怪談大賞
ようやく2作目です。他心通力学序説。
真正面と見せかけて、手元で曲がる感じで(例えが分かりづらい
後一作、どうしましょうかねぇ……
2010年6月6日
あ、やばい、更新してなかった(汗
WEB 幽の投稿怪談に掲載していただきました。
猫屋敷
……あれ? 子供の頃の実話って結構あるなあ(汗
『てのひら怪談 庚寅』発売ですよー。
「苦断」を改め「苦談」が掲載されております。
頑張ってブラッシュアップしてみましたが……どうでしょう?(汗
第八回ビーケーワン怪談大賞開催してますよー
早速一作送らせていただきました。みるくでちゃうらめぇしろくなる。
今年はバントはせずに大ぶりしていく予定です。……早速、空振ったかも(汗
2010年5月5日
腰痛で死にかけてます(汗
政治問題を書き出すとキリがなし不毛なので、ちょっとだけ。
首相の沖縄基地問題に対する意識の低さが明らかになるにつれ
どうにも違和感を覚えていたのですが……
彼は、安保闘争も沖縄返還も知らないじゃないか、という
恐ろしい結論を付けざるえない考えに至っております。
団塊世代のように見えて、やっぱり別の世界の人なんだなぁ、とか。
(沖縄基地問題は団塊世代で大卒ならなおさら、心の琴線に触れる話よ?)
ってか、東大安田講堂事件の時、在学してるはずなんだけどなぁ……
……そもそも、1969年卒って当時可能なんだっけ?(汗
2010年4月16日
WEB 幽の投稿怪談に掲載していただきました。
ばたん
久々の投稿および掲載です。……ってもリライトですが(汗
2010年4月1日
黄金の蜂蜜酒を作ってみたのですが、バレて酒税法で捕まりました。
バラした人の所にはアレを行かせますのでご承知下さい。
2010年3月16日
『てのひら怪談 庚寅』収録予定作家、発表。
そして、拙作『苦断』が
掲載される予定となりました。
ようやく一歩踏み出せた感じです。
ただ、この話を書いたのは一昨年の自分。
もっと先に進めるよう。今後とも頑張ります。
……この頃ずっと、「頑張る」ばかり言ってますが(汗
2010年3月1日
ちまっとネタは浮かんでいたのですが、2月度のWEB幽投稿小説は不参加でした。
なかなか形になりません。
頑張ります。
2010年2月4日
WEB 幽の投稿怪談に掲載していただきました。
十月ヶ原
最近、スランプだったのですが(いや、この作品もスランプなのですが)、
今まで気がついたり身に付いたりした事を全然意識していない事に気が付きました。
これからは、去年培った自分の持ち味を絞り出してみようと思います。
2010年1月6日
あけましておめでとうございますー。今年もよろしくお願いします。
WEB 幽の投稿怪談に掲載していただきました。
若気の至り
頑張ります。