〜2つのルーツ〜(5)

山を駆け降り R439 を西進,今日予定している最後の難関「京柱峠」へ向う。



道の方は相変らず狭くて急な道ばかり。こりゃ消耗するわ。

途中の集落であめごの掴み取り大会をやっていた。いけすは学校のプールらしい。
うぅ,やはりさっき昼飯の時に食っておけば良かったかしらん(;_;)

しかもまたぞろ眠くなるし。腹がふくれたせいか? 陽光は気になるが,少しでも眠気を払う為グローブを外して行こう(^_^;



「京柱峠」の第一印象・・・・『なにも無い』




徳島と高知の県境,もう少しありそうに思ってたんだけど本当に何も無い。
一応,店が一軒在って食事とか出来るみたいだけどホントそれだけ(^_^;

荷物に放り込んであった缶コーヒーを引っ張り出して飲みながら休憩し道の横に引かれた湧き水で,手と顔を冷やして目を覚ます。

しばらく休憩していたら,小雨がぱらついてきた。 どうやらあまりゆっくりさせてはくれないらしい。さて,走ろうか。
高知県長岡郡本山町。
何故かここは名古屋生まれ,名古屋育ちの私の本籍がある場所だ。 一応,この周辺には私の会った事のない親戚もかなり居るという話。 別に会うつもりはないが,ここが今回の「旅の目的地」の一つでもある。

町中で見掛ける看板には私と同じ名字のモノも在ったりして
何という事はないのだが,ヘルメットの中でくすくす笑いが出たりする。

で,つい緊張が緩んだ。
緩やかな右コーナーに入ってすぐ,意識が途切れた。
気がつくと左側にあった筈の土手とU字溝が眼前に迫っていた。


ニーグリップしていた脚の間に空が見えた・・・

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